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   <2007年4月12日>
第43回
「足回りのセットアップ 7」 <スプリング編@>

こんにちは。
オートサロンで、ハイパコスプリングをリリースして以来、全国各地を飛び回っておりました。
はじめは、みなさんに、ハイパコのマニアックな性能が理解してもらえるか? かなり心配していましたが、使っていただいた方々から、「いいね〜!」とか、「ホント、変わりますね!」とか、
「タイムが上がった!」と、お褒めの言葉をたくさんいただき、もう、うれしくって仕方がない今日この頃です。(大きな声では言えませんが、すんごく売れてますよ。あっ、言っちゃった・・・・・・・・・)

話は変わりますが、ホント、暖かくなってきましたね。
桜も咲き、まさに、"Spring has come"!!
というわけで、今回からは、スプリング編です(かなり強引・・・・・)。

ヘルパースプリング(ID58 ID60 ID65)
を販売開始しました!
では、基本講座から。

スプリングの仕事は、クルマの荷重を支えること。
そして、支えた荷重を安定してタイヤに伝えることです。もちろん、スプリングレートが硬くなれば、小さなストローク量で大きな荷重を伝えることが可能となります。
また、荷重の増減に対しても高い追従性を持ち、微振動を吸収することも重要な仕事です。
だから、もし路面が鏡のようにフラットなら、スプリングの仕事は半減するかもしれないですね。

対して、ダンパーは、スプリングがストロークするときのスピードを制御するパーツです。
そう、あくまでもロール量を決めるのは、スプリングの仕事で、ダンパーはロールするスピードを制御するパーツです。
この分業を"ゴチャマゼ"に考えると、セットアップは複雑になるばかりで、なかなか、ベストセットにたどり着くことができなくなってしまうのです。

となると、足回りにとって、 「スプリング」 か 「ダンパー」 のどちらが重要なのよ?
ということになりますよね。
答えはズバリ、「圧倒的にスプリングの方が重要だ」と田中は思います。
なぜなら、スプリングはドラテクにとってキモとなる、荷重に直結しているパーツだからです。

ドライバーは、クルマのロールやピッチングの量を、クルマの傾きによって感じ取ります。
たとえばコーナリング中なら、外側のタイヤに移った荷重をクルマの傾き(ロール量)で感じ取るわけです。
このとき、実際の荷重移動の量とロールする量が完全にリンクして、きれいな正比例のグラフになる状態を"リニア"と表現します。
たとえば、ハンドルを"1"切ったら、荷重が外側のタイヤに"1"移って、"1"ロールする。
これが"2"になれば、すべてが"2"になる状況だと、ドライバーは、クルマの動きを感じ取りやすくなり、ハンドルを"5"切ったらどうなるか?ということも、簡単に予測することができます。
これが、荷重とストロークが正比例するハイクォリティースプリングの最大のメリットです。

そして、スプリングが正しくストロークして初めて、そのスピードの調整をするダンパーの機能がいきてきます。
先日、某有名ダンパーメーカーの人と話す機会があったのですが、「まずスプリングメーカーを決めてもらえないとダンパーのセットはできない」とまで言っていました。

それぐらい、スプリングはドラテクにとっても、セッティングにとっても、キモとなるパーツなのです。

では、次回はスプリングの特性によるロールの違いについてお届けします。



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次回は5月15日更新の予定です。
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