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第28回 「タテとヨコグリップの法則」<実用編A> <2005年12月24日>
こんにちは。
年末で、何だかんだと、飛び(遊び?)回ってたら・・・更新が遅れてすいません・・・・・

さて、今回は、"タテとヨコ グリップの法則” 実用編 第二弾!!!
前回のブレーキングとステアリングをオーバーラップさせて、いつも「タテ+ヨコ」が10よりもチョット少ないところをキープする走り方、理解できましたでしょうか?

今回は、ブレーキをどんどん戻して、ハンドルをどんどん切っていった、その先のお話です。
前回の話でもあったように、ブレーキを「10 → 9 → 8 → ・・・・・・・・」と戻していき、最後に「0」になったときに、そこがクリッピングポイントなら大成功となります。
このように、減速終了地点がクリッピングポイントとなることが、”タテとヨコ グリップの法則” を使ってコーナーリングする時の完成形なのです。

この状態で、減速が終了すると、クリッピングポイント周辺でのグリップは、横方向のみに使えますので、クルマは遠心力に耐える力が最大となり、踏ん張ってくれるという訳なのです。おまけに荷重も利用でき、減速区間でフロントタイヤはガッツリとグリップすることから、クルマの向きがうまく変わってくれるハズです。

そして、クルマの向きが変わっているということは、コーナー出口に向けて、ハンドルは戻しますよね?
カンの良い人なら”ピッーン”と来たハズです。
出口に向けてハンドルを戻すことは、”ヨコ方向のグリップ” が減少しますよね?   
そうです。このヨコグリップが減少して、余ったグリップ分をアクセル(トラクション)というタテグリップ方向に使えるのです。使えるタテの量は、コーナー進入とは、正反対、ヨコの減少によって、どんどん増えていく方向となります。

コーナー入口から出口までをトータルで話すると、

入口・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クリッピング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出口
タテグリップ(ブレーキ)---------------(アクセル)---------------------

10 → 9 → 8 → 7 ・・・・・・・・3 → 2 → 1 → 0 → 1 → 2 → 3 ・・・・・・・・・・8 → 9 → 10

ヨコグリップ(ハンドル切り込み)--------(ハンドル戻し)------------------
 0 → 1 → 2 → 3 ・・・・・・・・・7 → 8 → 9 →10 → 9 → 8 → 7 ・・・・・・・・・・・2 → 1 →  0


となるのです。

この中で最も難しいのは、赤字の部分(タテグリップ 8 → 7) です。
なぜなら、クリッピングポイントまで減速を続けるためには進入スピードが必要不可欠となり、スピードをもってコーナーに入ると、ドライバーとしては ”速い!” という感覚から、自然とブレーキ踏力が緩まずに、

10 → 9 → 8 → 8 → 8 → 8 ・・・・・ となってしまいます。

その結果、フロントタイヤへの要求グリップが、10を超え、アンダーステアとなるのです。(いつもより速い速度で飛び込んだとき、このようになったことはありませんか?)

そして、これらのテクニックと、実際の操作のギャップを埋めることが、”タテとヨコ グリップの法則” を有効に使えるか、使えないかのキモとなるのです。

では、次回は、このギャップの埋め方のお話をしましょう。
次回は、1月23日のアップ予定です。
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